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"シャイニングプロジェクト"、そして
『シャイニング・フォース 黒き竜の復活』 (以下 『黒き竜の復活』 )の開発秘話をさぐる 「SEGA VOICE」。
第2週目は 『黒き竜の復活』 プロデューサー下里陽一さんの登場です。
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下里陽一 (しもさと・よういち)
『シャイニング・フォース 黒き竜の復活』
開発プロデューサー

199X年セガ入社、第3コンシューマー研究部に企画として配属。MD 『幽遊白書 魔強統一戦』 などをプロデュース後、川越隆幸の元で修行。その修行中にSS 『シャイニング・ウィズダム』、SS 『シャイニング・フォース3』 シリーズなどをディレクションする。 『黒き竜の復活』 とともに、『新シャイニング・フォース(仮)』 の開発プロデューサーでもある。

 第2週 プロデューサー 下里陽一  第1週 

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 シリーズのなかでも、人気の高いメガドライブ版 『シャイニング・フォース 神々の遺産』 をベースに、リメイクされた 『黒き竜の復活』 。開発現場では、"シャイニングらしさ" にこだわるがゆえに大きな決断が必要なときもあったのです。
  今週の 「SEGA VOICE」 では、開発プロデューサーの下里陽一さんに、『黒き竜の復活』 の開発秘話を語っていただきます。

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――まず最初に、メガドライブの 『シャイニング・フォース 神々の遺産』(以下『神々の遺産』) をベタ移植ではなく、アレンジ移植した理由を教えてください。

下里■ メガドライブ版 『神々の遺産』 は、10年前の作品ですがシステムはすでに完成されていたし、30万本近く売れた実績もある。いまだに根強いファンもおり、商品としてのバリューはあると感じていました。

ただし、現在のゲーム市場には派手なゲームが多いので、そのままベタ移植で発売するのはどうかなとも思っていたんです。とはいえ、あまりアレンジしすぎると、昔のファンを裏切るところがあるかもしれない。"シャイニング・プロジェクト" の第1弾ということで、ファンを裏切ることはできないですよね……。

そこで、ベースはメガドライブ版で、よいところは残して、アレンジできる部分はアレンジしていこうと決めたんです。例えば、シンプルで "とっつきやすい" システムはそのままに、アイテムのひとつ"カード"を使用できる新キャラを追加してより遊びに幅を持たせたり、新しい 『シャイニング・フォース』 をめざしました。



――具体的に、どんなところが違っているんですか。

下里■ キャラクターやストーリーの追加、グラフィックの一新などひと目見てわかるようなものから、言わなければわからないような細かいところまで、本当にいっぱいあります。

開発がスタートして、まず最初に問題になったのが、主人公のマックスをしゃべらせるか、しゃべらせないか(笑)。"しゃべる" というのは、ボイスではなく、もちろんテキストでのことなんですが……。


▲マックスが話すようになり、物語の幅が広がった。

今までの 『シャイニング』 シリーズは、"しゃべらせない" というポリシーがあったんですね。何があっても主人公は「……」 と無言だったんです。あとは 「はい」 と 「いいえ」 の選択肢で会話している形ですよね。

シナリオ担当の和智正喜さんと最初の打ち合わせをした時に、和智さんが 「今回はシナリオとメッセージを増やしたい」 と。しかし、「主人公がしゃべらなければ、話がふくらまないのでシナリオを書く側としては非常につらい」 というお話があったんです。

なるほどとは思ったんですが、主人公が "しゃべる" と今までの 『シャイニング』 シリーズで積み重ねてきたものが崩れてしまう……。

かなり考えさせられましたが、最終的には、"しゃべらせない" ということにこだわる必要はないだろう、と決断しました。物語がもっと面白くなるほうが大切だったんです。……ということで、今回のマックスはしゃべります。これもメガドライブ版とは、大きく違うところですよね(笑)。



▲マックスだけが使える強力な攻撃魔法 「サテライトノヴァ」。失われた記憶と関係がある……?

――そうですね(笑)。

下里■ ただ、この話にはまだ続きがあるんです(笑)。実は、メガドライブ版の最後には、マックスが 「リターン」 とひとことだけしゃべるんです。当時のユーザーには、逆にそのひとことが印象に残っているんですね。ずーっとしゃべらなかったマックスがラストのラストで 「リターン」 とだけ叫ぶのですから。
……最初からマックスがしゃべっちゃうと、そのありがたみがなくなっちゃうじゃん。開発チームのなかでは、そんな意見もありました(笑)。

そこで今回はいろいろと仕掛けを施しています。実は、マックスが物語の後半で……。うーん、これ以降のことはまだ言えませんので、実際にプレイして確認してみてくださいね(笑)。


――マックスは 『神々の遺産』 で魔法は 「リターン」 しか使えませんでしたよね。今回、新しい魔法を使えるようになったと聞いたのですが……。

下里■ そうですね。マックスは、しゃべれるようになっただけでなく、「サテライトノヴァ」 という新しい魔法を使えるようになっています。開発陣と話している時に、「リターン」(※1) という魔法が使えるのに、他が使えないのはおかしいじゃん、ということになって(笑)。

強力な魔法を使いすぎると 「リターン」 も使えなくなってしまう、という戦略性も生まれるし、一個だけ魔法を入れようということになりました。それで 「サテライトノヴァ」 という強力な攻撃魔法を使えるようにしたんです。

……ちょっと話は逸れますが、実は 「リターン」 もなくそうかと議論したんですよ。リターンを使うと、戦闘の緊張感がなくなる部分があるでしょう。やられそうになったら、いつでも「リターン」を唱えて本陣に戻ることができる。でも、そういういい意味での "ぬるさ" も 『シャイニング・フォース 』の良さだと思うんです。だから、「リターン」 は残しました。

※1:リターン……戦闘を放棄して近くの町に撤退する魔法。主人公だけが使える。

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