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『スーパー大戦略』をやればわかるんですが、あるひとつのマップをやり終える頃には、例えば「F-15」という飛行機のユニットが成長して、いわゆる“エース”の部隊に達するんです。スペードのマークがついてね。「戦闘工兵」を猛烈に育てると、何が相手でも強いというくらいに育ちます。
……ところがですね、せっかくそこまで育てて勝利してもそのマップを終了したらそれで終わり。そのユニットは、そのマップ限りなんです。次のマップでは、また1からユニットを育てなきゃならない……。だから、そのユニットを次のマップに引き継げたらいいな、と思ったんです。
一方で、「F-15」を使い続けて、あるマップでエースの部隊になったら、次のマップからは成長がないわけですから、すぐに飽きちゃうなぁとも思っていました。育ちきったユニットを使っていると、「マップをクリアする楽しさ」はあるけれど、「ユニットを成長させる楽しさ」はないですよね。
システムソフトに『マスター・オブ・モンスターズ』というゲームがあったんですが、あのシステムのように「F-4」の経験値がたまったら「F-15」に、さらに「F-22」へと進化するのはどうだろうと考えたんです。……でも、ゲーム中の制御(しばり)を考えると、序盤で「F-22」まで進化するのは防ぎたい。一体どうすればいいのか……。
それで“西暦”を入れることを思いついたんです。1960年代だったら、まだ「F-4」しかないから「F-15」には進化できない…という具合です。
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メガドライブ版「アドバンスド大戦略」のマニュアルを読み返す南さん。マニュアルは“兵器カタログ”を中心に大きく改訂され、第三版まで作られたそうだ。
「取扱説明書が箱に収まらなかったのは、分厚すぎたからです(笑) すでに『スーパー大戦略』のときに限界で、あれは付属の兵器マニュアルの紙を薄くして、やっと箱の中に収まったんです。『アドバンスド大戦略』では100ページ以上の兵器カタログも書いたので、最初からパッケージに収まらないことがわかっていました」
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