おもいでがいっぱい

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みなさんからメールで寄せられた『ザ・スーパー忍』のおもいでの中から、今回はなんと7通も大場さんに選んでもらい、コメントをつけていただきました。

優秀賞に選ばれたこまんだーさんへのプレゼントは、現在大場さんが選定中です。何が届くかお楽しみに!

その他掲載された方にはQUOカードをプレゼント!
大場さん



元祖の『忍 -SHINOBI-』が好きで、友人と一緒に1-2のBGMを歌いながら踊り狂ったり、「ハッサンが」「突忍モヒが」などと怪しい会話を展開させるような有様だったので、『ザ・スーパー忍』も迷わず発売日に買いました。とりあえずタイトルがイカすよねえ、と。『忍2』とかじゃなくて、『ザ・スーパー』かよ! どんな忍だよ! と。こういうセンスが大好きでした。

6面のチャイナタウンまではサクサク進んだんだけど、最後の2面は格段にイヤらしくなってて、苦労しました。7-1や8-1では海に落ちまくったし、8-2の迷路では迷いまくったし、最後の最後で許婚ナオコが圧死して星になるし……と言うか今でも個人的には、あの迷路だけは要らなかったんじゃないかと思います(笑)。でも、最終的には簡単にノーミスクリアできるようになりました。やればやるほどうまくなるゲームですよね。

印象に残っているトラップが、3-2に出てくる輸送機のドア。前に立つと機外に吸い出されてしまう、というアイデアもすごく面白かったんですが、スイーッとノーリアクションで落ちていくムサシが妙にツボに入って、わざと何人も落っことして友人とゲラゲラ笑ってた記憶があります。あと5-2のハイウェイで、赤い車を「八双跳びで」ターッと飛び越えたら、画面手前にスカーッと落ちて「しまったあ!!」とか……。これはまさに作り手の思うツボですかね(笑)。

このゲーム、「ただ動かしているだけでも楽しい」んですよね。例えば、刀を振り下ろした時の美しい三日月型の残像だとか、「ボゴンッ!」っていう爽快なヒット音だとか……そういう部分に至るまで、本当に「スキのない」ゲームだったなあ、と思います。数あるアクションゲームの中でも、大好きな作品のひとつです。

(こまんだー)


 大場さんのコメント


当時のセガのソフトって「スーパーなんちゃら」というタイトル名が多かったんですよね。何か素直に「スーパー忍」というのがいやで、意味もなく「ザ・」にこだわってました(笑) 当時!!

ハイウェイ! 落ちてくれましたか。落ち着いてやるとそれほど難しくないし、落ちるくらいなら、車に轢かれた方がいいんですけど、解っていても落ちるんですよね。
うれしいなぁ~(笑)


7-1波止場の面が一番難しかったとおっしゃる方が多いのですが、私は8-1が一番難しい面だと思っています。そのつもりで作ってました。いかがでしたでしょうか?




ボス戦の「TERRIBLE BEAT」を初めて聞いたときに震えました・・・。

(seiryu)


 大場さんのコメント


私は開発中、中華街のデモテープを聴いた時に震えが来たのを覚えています。




当時グラフィックの秀逸さ、音楽の斬新さでほぼ毎日のように繰り返しプレイしたことを思い出します。キャラクターが個性あり、様々な攻撃を仕掛けて各キャラクターの攻略という点でも非常に面白かった。

また、プレイはしないで、音楽聞きたさに電源入れっぱなしにした事も多々ありました。メガドライブのアクションゲームは傑作ゲームが多数ありましたが、私がプレイしたアクションゲームの中でベスト3に入る思い出のソフトです。

まだメガドライブは持っており、このソフトをたまにひっぱりだしてはプレイします。(でも過去の腕は何処へやら。。。)

(shouji)


 大場さんのコメント


今でもたまに遊んでくれるとは、とっても嬉しいです。腕が落ちているのは私もです(笑)「Shinobi(PS2)」なんて本当に難しいですもん(爆)

音楽が好きでテープに録ったという話は良く聞きましたが…。つけっぱなしとは!
一応音楽CDも出てたんですけどね。





ラウンド7の波頭のステージで1ドットの差で毎回海にドボンと落ちながら、その度に涙をこぼしたヘタレなおいらが、なんとかこの高難易度の「ザ・スーパー忍」をクリアしたときの達成感がどれ程のものだったか、、、

なんか自分も硬派ゲーマーの仲間入りしたような気がしましたよ。

(きゃみさん)


 大場さんのコメント


7面の波止場の2段ジャンプは、このゲームの中で2番目に遠いところ、しかもエネミーがいるので、着地時に八双手裏剣を要求する本当に難しいところです。

浮身の術を使うと簡単になるのですが、その後の古代怪獣のために術をとっておきたいところですよね。それが狙いだったりするんですが…(笑)




当時から今に至るまで、僕は「忍者」に目がなくて、「忍」も、特に深いことは考えず「あ、忍者、カッチョエー」とばかりに買いました。

やりはじめた頃は、正直言ってとてもとっつきにくくて参りました。
ただ、なんやかやと文句を言いながらもプレイしていると1回目より2回目、さらに3回目とだんだん思うように動かせるようになり、かなり不自由な動きの忍者だけに、流れるように操作できたときにはえも言われぬ快感がありました。


面構成がかなり練り込まれていて、背景にも飽きがこず、新しいステージに進むのがとても楽しみでした。

そして、虜になった原因のもうひとつは、音楽でした。
たしか古代祐三さんがつくっていたと記憶してますが…特に思い出深いのはエンディングの曲です。今でも鮮明に覚えていますが、バッドエンドとハッピーエンドで曲が違い、個人的にはバッドエンドの曲がかなりのお気に入りだったので最終面近くになるといつも、「今日はどっちにしよう…」と迷っていました。


押し入れのどこかにハードごと眠っているはずなので、ちょっとひっぱりだしてみます(^-^)o

(☆kenji☆)


 大場さんのコメント


今の「Shinobi」「Kunoichi」もやればやるほど上手くなっていくという操作の快感や達成感というものは出せていると思います。こちらもカッチョエー忍者になっていますので、よろしくお願いします。

本当に古代祐三くんの音楽はよかったですよね。でもナオコは助けてあげて下さい(笑)




最近やってみてもドットの見切りが非常に熱いです。

チャイナタウンで鉄骨からビルに飛び移るところでまず苦労して(今でも『浮身の術』使わないと安定しません)、防波堤みたいなところでも何度海に転落したか分かりません。(忍者なんだから泳いでくれてもいい気もしますが)

他にも敵のアルゴリズムの隙を突いて攻撃、と「まともに戦うと弱いけど、何故か強い忍者」というのが表現されているかな、と感じてました。

(NAONORI)


 大場さんのコメント


チャイナタウンの鉄骨跳びは、本当にぎりぎりなんです。7面の波止場のための練習場所ですから。でも、跳び先の鉄骨の真下から、浮身の術でいくとそのまま登れてしまうんです。気づいてました?

忍者だから「海に落ちても泳げ!」は良く言われました。でも、アーケード版からの伝統ということで、許してください。「Shinobi(PS2)」も5面(水の面)で、なぜか死ぬんですよ。伝統ですから(爆)




忘れもしないあの年、1989年12月。本体発売から1年が経過したメガドライブはかつてない輝きを見せていました。ここまで、かろうじて1ヶ月に1本のソフト発売に一喜一憂していたファンにとってこの12月は信じられないほどの豪華な布陣。第1金曜日に『ザ・スーパー忍』、2週目に『タツジン』、3週目に『ヴァーミリオン』、トドメの4週目に『ゴールデンアックス』。セガハードで初めて「どのソフトを買えばいいのか目移りする」ことになるという月だったのです。そしてこのお祭りのスタートを飾った『ザ・スーパー忍』を私は選びました。今思えばこのゲームから、アーケード移植マシンではない、メガドライブオリジナルゲームの黄金時代が本格化したのだと思います。

本作を語る上での言葉はいくつもあります。美麗なグラフィック、ドラマチックな音楽、多彩なプレイヤーアクション&ステージ、意外なボスキャラクターなど。でもそういったお決まりの美辞麗句は他の方に譲り、私の思い出として「死体の山から這い上がるジョー・ムサシの不屈の闘志」について語りたいと思います。

私は決してアクションゲームは上手くありません。でもこのゲームをとうとう最後までクリアできたのは、かつてないゲームバランスでした。

大場作品の基本要素ともいうべき「落ち死に」を中心として、本作でプレイヤーのジョー・ムサシはとにかくよく死にます。しかし、反面そこら中に隠し1UP・2UPがあるので、すぐにプレイヤー数を回復させることができたのです。この大量のアメとムチによるインフレ状態が、一般的に難易度が高いと言われているこのゲームをどこまでも遊ばせてくれました。クリアしたいという強い意志さえあれば、敵の出現位置も攻略パターンも何度も死んでいるうちにいつかは覚えるようになります。俗に「100円で3分」といわれる短期集中型のアーケードゲームの方法論では決してありえない、エンディングまでの無間地獄ともいうべきこのバランスこそ『ザ・スーパー忍』の真髄だったのではないでしょうか。そして、その無間地獄ならではの必殺技「微塵の術」。どんなに強く、芸術的な攻撃をしてくるボスでもこれさえ使えば攻略法に関係なく倒せてしまうという、半ばヤケクソな救済方法のおかげで、ラスボスですら瞬時に撃退できるのです。

もう一度思い出してください。実はこのゲームは高難易度なゲームであると同時に、ヘタレゲーマーにも優しいゲームだったんですよ。

(セガワウ・奥成)


 大場さんのコメント


「落ち死に」好きなんですよね。あの緊張感がたまらなく好きです。そんなに難しくない場所でも、その緊張感が故に失敗してしまう。そんな時は「俺って何て弱いんだろう」と実感してしまいます。そういう場所を克服すると自分が少し強い人間になったような気がするところが、またいいんですよ(笑)

「ザ・スーパー忍」はそんな弱い人のために逃げ道をいっぱい作っておきました。それに気づいてもらえると制作者としてはとっても嬉しいですね。




リプレイコミック「大場さんとザ・スーパー忍」

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