——馬にはそれぞれたくさんのパラメータが設定されているわけですが、それをつくるのは大変な作業だったんじゃないですか?
宮崎■ うーん、これは大変な作業です。オグリキャップ1頭のデータを決めるにも、例えばスタッフ間でも 「もっとスピードはあるんじゃない?」 とか 「スタミナはそんなにないでしょ」 というように、馬に対する評価は人それぞれですから。
でもね、ソフトの開発は分担作業だから、基本的にパラメータづくりは企画のO君が担当しました。もちろん客観的に馬を評価して、パラメータをつくるのが大前提なんだけど。
……O君は "エイシンバーリン" という馬が大好きなんですね。……O君はみんなに気づかれないようにいつの間にか "エイシンバーリン" のパラメータをいじって強くしているんですよ(笑)。それに気づいた別のスタッフが慌ててパラメータを下げるんだけど、またいつのまにか強くなっている……。その繰り返し (苦笑)。
ある日、雑誌社でのプレゼンで、ランダムに馬を選んだ時、この "エイシンバーリン" も入ってたんですね。嫌な予感がしたんですが、……東京の1600メートルで "サイレンススズカ" をぶっちぎっちゃうんですよ! ありえねーだろ!(笑) ま、僕も 『ダビつく2』 の時、"アグネスタキオン"のパラメータを秘密で上げたことあるんだけどね……(苦笑)。
でもね、まじめな話をすればパラメータをつくることも大変だけど、「どういうパラメータを持っていたらレースでどういうパフォーマンスが出せるのか」 ……それを表現することが大切。
|