玉木さんがシャイニングを 「新しい世代に引き継ぎたい」 とのことで、私もそれに賛同したんです。 ……だから、完全に新しいイメージをつくるTonyさんと、玉木さんを受け継ぎながらも新しいイメージを生み出した樋野さん、そして玉木さん。これらのキャラクターが融合して新生 『シャイニング』 ワールド、今回の 『ティアーズ』 の世界をつくっているというわけです。
——音楽や声優さんも、一流スタッフが集結しましたね。
澤田■ そうですね。作曲家の鷺巣詩郎さんは、私が昔からファンで、新世紀エヴァンゲリオンや不思議の海のナディアなどで個性的な楽曲を生み出されるなど、もう何十年も第一線で活躍している、すばらしい音楽家です。鷺巣さんに関しては、 『ティアーズ』 だけではなく、今後の新しい 『シャイニング』 シリーズ全般に音楽で共通のイメージ、世界を形作ってもらっています。
主人公シオンの声をお願いした保志総一朗さんの声は、実は昔から気に入っていて、個人的に 『スクライド』 というアニメの主役が、ものスゴクかっこよかった。保志さんはかっこいい声と甘い声を出すことができて、『ティアーズ』 でも主人公が光と闇の性格に変わるという面白い企画案を練っていたので、これは両方やってもらうのがいいんじゃないかな、と。それでお願いすることに決めました。
——そういえば、人気声優の林原めぐみさんが、パートナーのひとりであるブランネージュの声をやっていますが、今回のヒロインって誰なんでしょう?
澤田■ 今回はとくにメインのヒロインというものを決めてなくて、ヒロインは遊ぶ人が選んでくれればよいというつくりなんです。エルウィンがファンタジーとしてイメージしやすいエルフ族なので雑誌なんかで前面に出してますが、あくまでみんながヒロイン、立場は均等なんです。
例えば最初の 『シャイニング・フォース』 をプレイした人は、タオなのかアンリなのかチップなのか、人によってメインのヒロイン的なイメージを勝手に想像してパーティ編成をしていて、それが楽しかったはずですよね? それと同じです。
—— 『シャイニング』 シリーズのオマージュも、作品中にはたくさん散りばめられているとのことですが……。
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