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作業量の関係でマップごと描き換えるようなことはできなかったんですが、ダメージ値を変更したり、敵の数を減らしたり、空気を補給できるポイントを増やしたりしています。
例えば、サメがウヨウヨいる海を、サメを倒したり避けたりしながら進むステージがあるんですが、そこはサメの数をオリジナルの2/3に減らしてもらっています。
ダメージに関しては、色々な調整をしているウチに、メインプログラマーのラズロウさん(国際数学オリンピックで優勝したこともある、非常に頭の良い人です)が、ダメージの計算式に日米欧別のパラメータを持たせてくれて、例えばアメリカ版で1だったダメージが日本版では自動的にその1/3になるように難易度調整をしやすくしてくれました。
日本版の『エコー』は海外版と台詞だけが違うわけじゃなくて、難易度もあちこちいじったんです。『エコー』は難しいと言われていますが、言い訳っぽくなってしまいますが、あれでも海外版に比べてかなりやさしくなっているんです。日本版の『エコー』なんか余裕でクリアできたぜ、いう方は、チャンスがあれば是非海外版もプレイしてほしいですね。
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当時は「ゲームを作る」ことと、「ローカライズ」をすることは、かなり違うことだったんです。 現在では「ローカライズ」と言えば、ゲームの企画段階から参加して、翻訳や音声吹き替えや難易度調整があり、そして最後の予算の締めまでを含めて、ですが、当時は全体の流れの中のほんの一部のパートでしかなかったんですね。今ほどローカライズという仕事が大きく語られることもありませんでした。
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