ニンテンドーDSと同日発売となる、
タッチアクションゲーム、 DS 『きみのためなら死ねる』。
この異色作品について、吉永匠ディレクターに、
『きみしね』 へのこだわりに関する話を伺いました。

吉永 匠 (よしなが・たくみ)
『きみのためなら死ねる』 ディレクター

1993年セガ入社、CS3研に配属。MD 『ぺぺんがペンゴ』、SS 『ラストグラディエーター』、SS 『月花霧幻譚 〜Torico〜』 などに関り、その後、DC/PS 2『スペースチャンネル5』 シリーズのゲームデザインディレクターとして独特の世界観を披露。DS 『きみのためなら死ねる』ではディレクターを務める。
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  ディレクター 吉永 匠    

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 ニンテンドーDSの特徴を最大限に活かし 「さわる」 ことにこだわったこと。
今までのゲームにはなかったポップな色使いや、一度聴いたら忘れることができないテーマ曲など、吉永ディレクターがいかに他のゲームとの差別化を図ったのか、その制作秘話を伺いました。
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――非常にインパクトのあるタイトルですね。

吉永■ タイトルはなかなか決まらず、何度も何度もタイトル会議を重ねていたんですよ。メンバーは中裕司さん、小川陽二郎プロデューサー、私、マーケティング担当者などが中心になって、開発チームみんなで考え出した200〜300個くらいのタイトルを眺めながら、議論を続けました。

中さんの鶴の一声で 「今回は企画自体がチャレンジャブルなものだし、日本語のタイトルでいこう」 と決定し、インパクト重視でさらに選考していったんです。それでもたくさんのタイトル候補があったのに、一晩たっても忘れなかったのは 『きみのためなら死ねる』 だけだったんですね。それで、このタイトルに決めたんです。

――ちなみにどんなNGタイトルがあったんですか?

吉永■ 『こすりゲーム』 とか 『ケイン・コスリ』 とか、ただの駄洒落も多かったですが(苦笑)。最後まで残っていたのは、『電撃恋愛』 と 『きみのためなら死ねる』、『恋愛タッチ』 です。とにかく 『きみのためなら死ねる』(以下、『きみしね』) のインパクトが強かったんです。

――タイトルも変わっていますが、ゲームの中身も変わっていますね。

吉永■ 『きみしね』 は、ニンテンドーDSのために考えたゲームです。こっそりハードとの同日発売を目指していたので、「新しさ」 を感じてもらえるように、すべてに突出してないといけないと思いましたし、とにかく他のゲームとの差別化を図りたいと考えました。

ゲーム内容だけでなく、デザインも音楽もポップでキャッチー、かつゲームとしてはあまり見たことも聴いたこともないようなものにしたかったし、ストーリーやキャラクターにも気をつかい、システムもタッチパネルしか使わない。……そんな、可能なかぎりすべてを、他のゲームと差別化できるように心がけました。

また、ハードと同時に発売するならニンテンドーDSの最大の特徴であるタッチパネルを使うしかないだろうと思っていたので、「さわる」 ことを一番の楽しみにしたゲームにしたんです。

全部読むと頭がおかしくなる(かもしれない)
〜ボツタイトル案〜

こすりラバーズ
コスリザラブ
ケインコスリ
ショウこすり
ラブリースナイパー
シルエットラブ
ラブメイト(擦り仲間)
過激求愛
モーレツ求愛
純距離レンアイ
恋するキンギョ
シャカシャカ★ファイヤーラブ
初恋パニック
おばあちゃんの思い出
活発少女と一途少年
徹底的に擦りなさい
恋への疾走
恋愛人間
求愛少年第一号
恋愛タッチ
初恋という名の過酷
その恋★さわるなきけん
あわよくば 両思い
夜明けのコーヒータイム
この恋は命懸け


――「さわる」 こと、というのは具体的にどういったことでしょうか?

吉永■ タッチペンを使って、タッチパネルを 「さわったり」「つっついたり」 します。『きみしね』 では、十字キーとボタンを一切使わないというのが重要なポイントです。

 

タッチペンとタッチパネルによる直接的な入力方法なので、「コントロールパッドを使用しない、左右の手を別々に動かす必要がない」 ことが新しい。つまり普段ゲームをしない人でも、鉛筆で文字を書くのと同じ感覚でゲームを楽しむことができるというわけです。子供はもちろん、おじいちゃん、おばあちゃんまで、みんなで遊べるゲームなのかな、と。

そういう意味で、タッチパネルは遊びの幅を広げるだけでなく、遊ぶ人の幅も広げてくれるんじゃないか、と期待しています。

――他にも、息を 「吹きかけて」 ロウソクの火を消すシーンなどもありますよね。

吉永■ はい。仕組みを話すとおもしろくないので、軽く秘密にしておきますが(笑)、……はじめてやった時は驚くと思いますよ。

――確かに驚きました (笑)。
先ほど、デザインも音楽もストーリーも他のゲームと違うものを目指したという話がありましたが、そのあたりを順番に聞いていきたいと思います。まず、奇抜なストーリーやキャラクターは、どのように思いついたんですか?


吉永■ 冒頭で、スーパーパフォーマンス集団 「ラブラビッツ(RUB rabbits)」 と名乗るウサギ耳をつけた謎の男に金魚鉢を手渡されるのですが……(笑)、そういうストーリーの大きな流れは小川プロデューサーといっしょに、細かい部分は開発チームのみんなと考えていきました。
「いちゃつくならやっぱり無人島でしょ!」 と主張し続けるこだわりのプログラマーがいたり(笑)、そういうみんなのアイディアを紡いでいったんです。

――ラブラビッツは、かなり強烈なキャラクターですね。なぜ、うさぎの耳を付けているんですか?

吉永■ 「Rub it! (こすれ!)」 という言葉が入っているんですが、それが日本人的には 「ラビット!」 に聞こえるからです(笑)。



▲謎のパフォーマンス集団、「ラブラビッツ(RUB rabbits)」。



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