おもいでがいっぱい(読者からの投稿メールより)

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みなさんからメールで寄せられた、マーク3版『SDI』のおもいでの中から、4通を長谷川さんに選んでもらい、コメントをつけていただきました。

優秀賞に選ばれた岩井さんには、長谷川さんも関わったPCソフト『J.LEAGUE プロサッカークラブをつくろう! ボーナスパック』を、その他掲載された方にはQUOカードをプレゼントいたします!
長谷川さん



このゲーム、実はあまり期待しないで買ったんですが、自分ではマーク3のソフトの中でもベスト3に入るほど気に入っています。

操作が特殊なので難易度はかなり高めですが、それでもあの美しいエンディングを見る為にがんばってプレイしてました。おかげで、今でも安全地帯を使わずにクリアできます (^^)

残念なのは、ゲーム中のBGMが全編通して1曲しか流れないことかな?

多分容量の都合だと思いますが、当時は2Mのカセットが主流だったので、ぜひ入れて欲しかったです・・・。

(岩井人志)


 長谷川さんのコメント


プレイしてもらったうえに、気に入ってもらえてとても嬉しく思います。当時のゲームはいろいろと制限が多く限られた範囲内にいかにたくさんの面白いものを詰め込むかがとても大事で、すごく頭を悩ませたことを覚えています。





このゲーム、小学6年の頃、知人宅のマーク3で遊びました。
難しくてクリアーできませんでした。

中学の入学記念にマスターシステムを手に入れて、借りてきた『SDI』をプレイしてビックリ。明らかに違うFM音源の音質に感動しました。

今回の記事で初めて知りましたけど「無敵地帯」もあったんですね(恥)
純粋に遊べる楽しいゲームでしたが、特に音質・曲の良さが際立っていました。

次回は「覇者の封印」の記事を読みたいです。

(浜島順一)


 長谷川さんのコメント


ありがとうございます。当時はFM音源が売りのひとつでしたね。通常の音源とFM音源の両方を入れなくてはいけなかったので、当時のサウンド担当の人は大変だったと思います。感謝感謝。





前略。『SDI』の名前は知ッて居ましたが、遊んだことはなく、画面を見るのも はじめてです。そんな わたしですが、今回の名作アルバムも、とても興味深く拝読しました。

「Aさん」の話(社内イジメだ...(笑))や、アーケード版にあった裏技や隠しボーナス等がマークIII版にはない、"目移植"ならではのエピソードが おもしろかったです。

「遊ぶ側の視点でゲームを作るのがポリシー」とゆう言葉にも感銘を受けました。昨今、見ためが よろしくても、その点が疎かになって居るゲームが少なからずあるので...


(HLMS)


 長谷川さんのコメント


取材を受けたとき、こんなことを暴露してよかったんだろうか? と思ってましたが、そう言って頂けると、良かったなと思います。今でも自分のポリシーはまったく変わっていません。これからもセガのゲームをよろしく。





『SDI』の話ではないので恐縮ではありますが、企画を担当されたという事ですので質問させて頂きます。

何故「ちゃっくんぽっぷ」の移植の際に、タイトルを「チャックンポップ」とカタカナ表記にしたのでしょうか? 長年ずっと疑問に思っていた事ですので、ご回答頂ければ幸いです。

(segabit)


 長谷川さんのコメント


ナゼ? と言われても、あまり覚えてないんですけど・・・

たぶん、タイトルが英語表記だったので、パッケージや取説を作る担当の人がそのままカタカナ表記にしたのではないかと思うんですけど・・・??

そのことに何も不自然さを感じない私が悪かったのかな?




今回は『SDI』に深い思い入れのある、オーバーワークスの奥成さんに、当時の思い出を綴っていただきました。奥成さんは、『SDI』を“スポーツパッド”で遊ぶことができるのか気になって、セガの“消費者サービス係”に電話で問い合わせをしたという、ちょっぴりマニアックな高校生だったそうです。


【 特 別 寄 稿 】


私にとって『SDI』とは「2人同時プレイ」ゲームでした。

といっても、アーケード版の2つの自機が登場する同時プレイではなく、マーク3版の裏技を使った、サテライトシップ(自機)と照準(カーソル)を分担操作することで可能になった「協力プレイ」のことです。

『覇邪の封印』にも『エイリアンシンドローム』にも目もくれず、待ちに待った発売日。こつこつと攻略パターンを作っていった私は、前半面ならパーフェクトを狙えるようになってきたものの、後半になるにしたがって、ミサイルを追う余りに自機の防御がおろそかになってミスを重ね、どうしても最終面をクリアすることができませんでした。

そんなときにあの裏技があったのです。

2つのコントローラを使った操作なら自機を気にすることなく攻撃できるので負担は半分。これならクリアできるかもしれない! と思いました。

早速、『阿修羅』などでもパートナーをやってくれていた友人を家に招き、私が砲撃手、友人が操縦手を担当しプレイしました。『SDI』の自機への攻撃はそれほど激しいものではないので、このゲームに慣れてない友人であっても余裕でクリアできるかと思っていたのですが……最初の結果は散々なものでした。

このゲームの最大の特徴は弾のスピードが遅いこと。自機と弾のカーソルの位置があまりに遠いと発射から爆発までのラグが大きく迎撃できないのです。自分ひとりでプレイする時は自然にやっていたことですが、2人でやってみて初めて自機もただ弾を避けるだけではいけないということに気付いたのです。

そのときから私と友人の2人の特訓が始まりました。

自機とカーソルの位置は近ければ近いほどラグは少なく、瞬時に攻撃できるわけですから、もっとも好ましいのはカーソルの"3歩後ろ"をついていく、付かず離れずの移動となります。

つまり、友人には私の攻撃パターンを頭から覚えてもらうことになりました。

何度も練習を重ねた結果、私と友人の呼吸はひとつになりました。自機とカーソルは画面上をまるでダンスのように美しく動き、ついに私と友人は「シンクロナイズ」したのです。

最終的にはパーフェクトボーナス出まくりとなり、結果画面ではファンファーレと共に飛ぶフリッキーの後ろにピヨピヨが何匹も連なっていたと思います。これは1人でやったときには私の腕では不可能だったことです。

アーケード版のサントラCDでは何度も聴いたエンディング曲でしたが、FM音源パックが奏でるマーク3版のそれも、充実感も相まってまた格別のものを私と友人に与えてくれました。

結局私たちがマーク3版のエンディングを見ることができたのはその時1回こっきりでしたが、あの自由の女神の前を飛翔する鳩の羽ばたきは今でも目に焼きついています。

(オーバーワークス・奥成)


 長谷川さんのコメント


なが~い、コメントありがとう。

こういう人が成長してセガに入社していることに驚きを感じます。

当時はあまり感じなかったですけど、今を思うとちょっと難しすぎたかな。

『SDI』はたくさんの作品のなかでは、思い出には残っていなかったけどちょっと考え方が変わりました。




リプレイコミック「長谷川さんとSDI」

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